幼さは無くなり 一人前の男になって もう、私の言うことを聞かない。 「……だめよ、聖司。」 唇寸前のとこでピタリと止まった 「なんで…?」 見下すように私を見下ろす もう、何も聞こえてないようかのように。 「―――戻れなくなるわ、きっと。」 聖司の顔が一瞬にして至んだ。 この距離が壊れてしまえば 私達の関係は必ずしも崩れていく もう、笑ったり、話したり、 会えることすら出来なくなる。