可憐な華にくちづけを






目が合うとにっこりと人懐っこい軽率な笑み
…あざといわね。


「あ、お嬢様のその冠―――」



赤の宝石がメインとなる冠
聖司が私、と言ってくれた赤。冠。


今日の衣装に合うかと思い合わせた。




やっぱり変かしらね?






「変かしら…?」


「…それ、どこで?」


「えっ?」


「あーいや、そんな美しい光沢のある宝石なんてあまり見れたもんじゃないんですよ。」




「……。」


聖司…まさか、かなりの豪華なものを?




「お嬢様?」


「貰い物なのよ…」


「殿方様から?」


「いえ…」