「き、貴絵様!」


「藤原」


「はい。」


燕尾服に身を包んだ藤原はすぐに彼女を追い出した。
きっとすぐに手切れ金を渡して
なんの問題もなく解決をする。





「ふふっ、」



全てが思い通りにいくとは思わない
けど、今の自分を見ると

実際はそうではないかと思う。



醜くて残酷で、淫らな、
悪い悪い 次期、後継者は私。

そしてただ一人。



血縁者は一人も消息を掴めない
お父様はきっと何かを隠しているのか

それともそんなにも
私のことが大好きなんだろうか





「ふふっ、滑稽ね。」