可憐な華にくちづけを







────「これはこれは、豪華だね。」


はっ、とした。



背後に人を立たせるのは…2人目

しかも、気配さえも何も感じなかった。



「大丈夫、危害は加えないさ。」


「……。」


「……。」


「ハル、」


「分かってるよ、……まだってことぐらい。」



その赤い髪の毛は見たこともないほど美しい

色白の透き通った肌は栄える。



「こんにちは、お嬢様、大使様。」


にっこりと口元が笑った。表情は見えない。