可憐な華にくちづけを






────コンコン、



「入れ。」


「失礼します、只今で戻りました。」




その華奢な身体に吸い込まれる瞳

女なのか男なのかも浅はか

さらりとした髪は触れたくなるほど。




「蓮、どうだった?お姫様は。」


「……。」


「蓮?」


「いつも通りです。」


「……。」



するっと顔を覆った布は剥がされ露となる姿

その髪色は赤。




「蓮、何を隠している?」



その大きな瞳に長いまつげ

瞳の色は琥珀に濁り小さな顔

真っ白な骨々しい身体に赤は映える。