「お父様…?」 ふんわりと優しく微笑む 「貴絵にこの国を譲ろう。」 ―――嗚呼。ついに来た。 「お父様…それって、」 「私の名誉をお前に授ける。」 私にこの国を?―――待って、待ってよ。 「私は…まだ、」 私の齢でこの国を?まだ結婚だって――― でもする気は最も無い その私が?お父様の後を?娘が?女が? 「―――貴絵お嬢様、」