シンデレラが靴をすっと履いて、王子がセリフを言う直前に私の足は耐え切れず、私はこけそうになる。

目をつむる。



やばい、最後の最後で・・・・。


・・・・・・。


あっれ・・・・?


痛くない・・・・・?


目を開けると、輝喜君にお姫様抱っこをされていた。


「俺は、君がいい。」


・・・・、ストップ!ナニこのセリフ出てこないはずなのに。


「俺に合わせろ・・・。」


耳元で、ささやく。


「・・・えっと、私でよろしいのですか?私は、顔も心も醜いですよ。」


こんなんで、いいだろう・・・。


「それを、ひっくるめて君がいいんです。」



そういって、舞台から降りて。
皆の前を通り、体育館から出ていく。


体育館の中から、叫び声が聞こえてくる。