あたしはお風呂からあがり、真っ先に冬夜先輩に電話した。


プルルルル…プルルルル…


『もしもし』

「もしもし、……とぉ…や、せん…ぱぁい…」


冬夜先輩の声が聞こえると、あたしは泣いてしまった。


『日向?…どうしたんだ?』

「聞いて貰っても、いいですかぁ?」

『当たり前だ。話してみな?』


そう言った冬夜先輩に、あたしは全部話した。


あたしに、腹違いのお兄ちゃんがいるってことを。


『…日向。

辛いときは俺を頼れ。その時はずっと、傍にいてやるから』


あたし、同情されるのかと思ってた。


だから…


すごくすごくすごくすごく


嬉しかった。