勇一さんは早く寝た方がいいよって言って、ひとつしかないベッドを私に貸してくれた。 ソファーでいいって言ったけど、 「具合が悪い子を、ソファーでなんか寝かせらんないよ。」 なんて言って、半ば強制的に、私を寝室に押し込んだ。 「ゆっくり休みなね?」 「はい…」 「じゃ、おやすみ。」 「…おやすみ、なさい……。」 おやすみなんて言われたのは… 何日ぶりだろう。 何ヵ月ぶりだろう。 何年ぶりだろう…。