恋は凛々しく!



はあぁ……。


毎度毎度、ほんと疲れる。


「相変わらず愛されてるねぇ。なかなかいないよ?あそこまでけちょんけちょんに言われてもへこたれない男子なんて」


2人のやりとりを見ていた綾が感心した様子でそう言ったかと思うと、


「もしくは、Mね」


とつけ加えた。


「ただの調子者よ」


そう。


ただの調子者だ。


なにせ、小学5年生の時に相合傘を書いて茶化して喜んでいたのは、なにを隠そうあの山下なんだから。


あたしの初恋が見事に散ってしまったのも、山下のせいだったかもしれないのだから。