しばらくうずくまった後、泣きはらした自分の顔を鏡で確認し、トイレを出た。
まだ目も鼻も赤かったので、誰にも顔を見られないようにうつむいたまま塾を出た。
堤先生のいる事務室の前を通り過ぎるとき、胸が張り裂けそうになった。
外に出ると、湿った雪がアスファルトを汚していた。
冷たい空気が頬を突き刺す。
傘を持っていなかったあたしは、みぞれに濡れながらどろどろの歩道を歩いた。
呼吸をするたびに息が白くなる。
うつむいたまま早足でバス停に向かおうとしたとき。
目の前に男子のスニーカーが見えた。
ふと顔を上げると、そこにはあたしに傘を差し出している山下がいた。

