恋は凛々しく!



はあ……。


あの男。


ほんと、やめてほしい。


恥ずかしいったら、ありゃしない。


あいつがあんな態度をどこかしこで取るものだから、あの2人はカップルだ、ってけっこう勘違いされている。


もし、堤先生もそう思っていたらどうしよう。


ほんと、いい迷惑だ、あの男。


……でも。


山下の不純な動機はともかくとして。


あたしも、「ここがわからないんですけど……」とか言って、堤先生に個人授業してもらおうかなぁ。


そうすれば、確実に距離は縮まるんだけど……。


とぼとぼと階段を下りて事務室をちらりと見る。


すると、堤先生とばっちり目が合ってしまった。


思わず目を逸らせてしまうと。


「あ、藤枝さん。ちょっとちょっと」


と、堤先生が手招きしている。


え?え?


なんだろ?