占いなんて、信じない。 5年前、そう固く誓った。 そう。 あれは、小学5年のバレンタインだった。 同じクラスの直江(なおえ)くんが好きだったあたしは、不器用なりに一生懸命チョコを手作りした。 思いがいっぱいつまったそのチョコを、どう渡せばいいか。 悩みに悩んでいる最中、雑誌の占いコーナーがふと目に留まった。 『正々堂々とみんなの前で渡しちゃお。一生懸命なキミに、彼のハートもきゅん♪とするはず』 まだ小学5年生だったあたしは、それを真に受けてしまった。