私は何ていい後輩を持ったのだろう 私と社長の関係に気づきながら、何も言わず私の言う通りに働いてくれた 「本当にごめんなさい。もちろん、水瀬にはこれからも社長の秘書を続けてもらうつもりだから」 「お前戻ってこないのか?」 そこまで黙って聞いていた社長が、口を開いた 「だって、あそこのお店居心地がいいんですもの」 「せっかく親父にも許してもらえたのに、昼間は会えないのかよ」 「ふふっ。やっぱり社長は室長のことが大好きなんですね」 私たちのやり取りを聞いていた水瀬が、くすっと笑う