あたしがそんな心配をしていると。

「うまい。これ、お前が作ったのか?」

龍は目を輝かせて言ったのだ。

「うん、そうだけど。そんなにおいしい?」

「あぁ。お前、気に入った。これから毎日作って来い」

……はい!?

「なんで!?」

あたしはすっとんきょうな声を上げる。

「うまかったから」

いや、おいしいって言ってくれるのは嬉しいんだけどね。

でも、

「なんであんたのために毎日……」

「いいから。命令な」

龍はとても嬉しそうに微笑む。

そんな笑顔で言われたら断れないじゃないか。

なんだかんだ言ってイケメンの笑顔には弱いあたし。

だから思わず、

「しょうがないなぁ」

そう言ってしまったのだ。