「ふふっ
隣にいるのは、息子さんの彼女かしら?
かわいらしいお嬢さんね」



「あ、あぁ…」



この時、何も知らない後輩は当然この場の空気なんて読める筈もなく、酷な事を平気で口にした。



「じゃあ…な、慎吾」



「んー。
てゆーか、仕事あんまムリすんなよ、オヤジ?」



「…わかってるさ。
じゃあな」




あまり長くは耐えられない状況に、僕は半ば強引に足を進め息子たちと別れた。


この場にいる事が酷なのは、僕だけではない事を知っているから…。



1ヵ月も前の話になるのに、いい加減僕も動揺しすぎかな。




「いい息子さんですね」



息子たちを通り過ぎた後、横に付いて来る後輩が後ろを振り返りながらそんな事を言った。



「でも男2人だけって、家庭も大変でしょ?」



「ん…、まぁね」



もちろん、それも息子の協力で成り立っているのは間違いない。

これでまた幸せな家庭が築けると思ったんだが、現実はなかなか残酷というものだ。




「…私で良かったら、母親になってあげるのにな」



「はは…」




情けない僕をフォローしてくれてるつもりなのか、冗談を言う後輩に空笑いしか出ない。


だがそんな後輩の言葉が本当は何を意味してるのか、今の僕にはまだ理解する時間が短すぎただけだったのだ――――。












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イチゴパパのその後(オマケ)


  *おしまい*