智佳の『あたしが昔の未来ちゃんを思い出させてあげる』宣言をして一週間が経っていた。



智佳は宣言通りに毎日未来に付きまとった。


最初の3日間は、未来の態度は素っ気なかった。


だが、4日目以降は一言二言しゃべるようになっていた。




『ねぇ、未来ちゃん。この問題はどうやって解くの?』


智佳は数学の問題を見ながら、未来に質問する。


未来は『ああ。それは……』とやり方を教えた。



未来の説明に智佳は、



「へぇー。そうやってやるんだ。」



と関心していた。


一方未来は、説明が終わり顔を上げると、未来の周りにはほぼクラス全員がいた。



クラスメート達は首を縦に動かしたり、『そうなんだ』とか『さすが我が校の一年首席だ』などと未来を褒めていた。