「お帰りなさいませ、ご主人様。」



「た、ただいま。」


相変わらず慣れないな…。

笑顔を向けられて顔が引き攣る。



「…後ろにいらっしゃる方は知り合いでございますか?知り合いでないのであれば掃除いたしますが。」


どうします?と言うが早いか、執事はどこからか針を出す。



「……はぁ…知り合いだわ多分。」



「命だけは救われましたね。」


ま、満面の笑みが黒く見えるんだけど。

気のせいだよ。うん。



「あれ、あなたは…どこかで見た顔ですね。」