「今日からこの高校の見回りを任されました、鳴海朔也です。よろしくお願いします。」



「よろしくー。」


「警察官が高校に何の用だし?」



なんだこの夢。

ジーと視線をこちらに向けつつ挨拶をされる。



「彩チャン、あの男誰?知り合い?」



「さー?知らないわ。」


チャラ男のきーちゃんに話しかけられ、適当にあしらう。


あんなイケメンなんざ興味ないわ。

家にはそういう男沢山居るし。


……母親の趣味で。



「……絶対捕まえてやる。」


……と、男が言っていることに私は気づく筈もなかった。

この時知っていれば、こんな奴と関わらなければ、何かが変わったかもしれない。