「・・・・・・お前らしくもねぇな」
低い呟きと共に、倒れそうになった呉羽の身体が支えられる。
気がつくと、呉羽はそはや丸の腕に支えられていた。
人型になったそはや丸に、猫又は警戒心を露わにしている。
そはや丸は、ちらりと猫又を一瞥し、呉羽に視線を落とした。
「どうするつもりだ」
そはや丸の問いに、呉羽は一つ息をついた。
「烏丸のときと同じだ。でも、今回は妖を滅する。お前が人型になってくれなかったら、私が奴を引き出すつもりだったが、お前がやってくれたほうが手っ取り早い」
そはや丸の妖気は、元々尋常ではない。
そはや丸が直接妖を引き出したら、妖はそのままそはや丸に食われてしまうのだ。
故に、引き出すモノを滅するわけにはいかない場合は、烏丸のときのように、媒体に妖気を少しだけ送り込んで、妖を引き出すという方法を取る。
が、今回はそはや丸に食われても構わない。
むしろ、そうでないと困るのだ。
そはや丸があれ以来人型になってくれなかったから、呉羽は術を用いて刀の状態のそはや丸から妖気をわけてもらおうと思っていたが、そはや丸が人型であれば、何もそんな手間をかけずに済むわけだ。
だがそはや丸は、ふんと鼻を鳴らした。
「嫌だね。この娘にまで、妙な感情を持たれたら困る」
「え・・・・・・」
低い呟きと共に、倒れそうになった呉羽の身体が支えられる。
気がつくと、呉羽はそはや丸の腕に支えられていた。
人型になったそはや丸に、猫又は警戒心を露わにしている。
そはや丸は、ちらりと猫又を一瞥し、呉羽に視線を落とした。
「どうするつもりだ」
そはや丸の問いに、呉羽は一つ息をついた。
「烏丸のときと同じだ。でも、今回は妖を滅する。お前が人型になってくれなかったら、私が奴を引き出すつもりだったが、お前がやってくれたほうが手っ取り早い」
そはや丸の妖気は、元々尋常ではない。
そはや丸が直接妖を引き出したら、妖はそのままそはや丸に食われてしまうのだ。
故に、引き出すモノを滅するわけにはいかない場合は、烏丸のときのように、媒体に妖気を少しだけ送り込んで、妖を引き出すという方法を取る。
が、今回はそはや丸に食われても構わない。
むしろ、そうでないと困るのだ。
そはや丸があれ以来人型になってくれなかったから、呉羽は術を用いて刀の状態のそはや丸から妖気をわけてもらおうと思っていたが、そはや丸が人型であれば、何もそんな手間をかけずに済むわけだ。
だがそはや丸は、ふんと鼻を鳴らした。
「嫌だね。この娘にまで、妙な感情を持たれたら困る」
「え・・・・・・」


