襲いかかる睡魔に対抗せず、重いまぶたを閉じた。 バンッ!! 「乃愛ッ!」 うわ!? ドアが大きな音を立てて開いたことと、恭先輩の声で思わず眠気が吹っ飛んだ。 「乃愛…?」 ………………あれ…? 「恭、先輩…」 見えてる…声出てる… 「乃愛…?」 恭先輩は切れ長の目をまん丸にしてあたしに近づいた。 「乃愛…?目、覚めたのか?」 今のドアの音でね。 「うん」 「よか、た…」