「藤波先輩…」


「ん?」


「……………」


これで最後なんてやだ…。



「あたしたち…形だけの夫婦なんでしょ…?」


「……………………そうだな」


冗談でも違うって言ってほしかった。


「っ…藤波先輩なんか嫌いっ…!
もう嫌いっ…!離婚っ!」


「勝手にしろ」


あたしは部屋を飛び出した。


飛び出して…ロビーのソファーに腰かけた。



「…………あーーあ……」