『超いい物件見つけたよ♪ 新築だし家賃安いし、あたしんちから近所! 荷物そこ運んどくね』


…………ほんとに…藤波先輩とお別れなんだ…。


「っ…」


決意したのに揺らぐ…。


まだお別れしたくないと心の中のあたしが叫ぶ。


「ばいばい…藤波先輩…」



涙をぐいっと拭いて、部屋に向かった。


「長かったな、のぼせた?」


「藤波先輩…」


部屋にはもう藤波先輩がいて、布団の上でゴロゴロしていた。


「…………こっち来いよ」