「やだっ、やだ乃愛…」


頬を叩いても乃愛は反応しない。


なのに頭から血が溢れる。



「やだ逝くな乃愛…」


俺はもう無我夢中で乃愛を抱きしめる。


血、止まれよ…


「止まれよー…」



小さい子供のように泣きながら乃愛を抱きしめる。



「乃愛頼むからっ…」


「……っ…きょ…「乃愛…?乃愛…」


まだ意識があるみたいで安心する。


「…きょ…う…ご、めん…」


…頭だけじゃなかった。



体中から出血してる。