「………痩せた?」 「ダイエット」 癌のあたしはこの人には釣り合わない。 あたしは誰にも迷惑かけず1人で逝くからね…。 すぐにあたしのことなんか忘れるよね、藤波先輩。 「もうダイエットやめろ」 あたしはうつむいて首を振った。 「体壊すぞ」 もう壊れてるもん…。 「藤波先輩も…体には気をつけてください」 「……そだな」 お湯の中で静かに手を握りあった。 「なんか恥ずかしいです」 「そ?」