河の流れは絶えず~和泉編~

「ごめんね、浩ちゃん。でも、あたし、ほんとにうれしくってねえ。お父さんにも聞いてほしくてついさ、話しちまったんだよ。ごめんね。」

おばさんはいくらかすまなさそうに、言ってきた。

「いや、いいよ。おばさん。いずれ、言わないといけないと思っていたし、まあ、俺の片思いだからこの先どうなるかわからないんだけどさ。」

とこっちが言い訳めいたことを言う羽目になってしまった。

お志乃、お茶をくれ。

そう言いながらおじさんは新聞を畳んで俺に向き直る。

「そのへんのことも昨日聞いたよ。まあ、でもよ、俺も沢先生のお嬢さんには二、三度会ったことがあるからわかるけどさ、いい子だよなあ。」

「あら、あなた、そのお嬢さんにお会いしたことあるんですか?」

いささか驚き気味におばさんが話しに乗ってくる。