外に出ると、もう既に辺りは暗くなっていた。 夜景を楽しみながら来た道をゆっくり戻る。 車内はとても静かだ。 車が家の前に着いたときには、あたしは驚くほど落ち着いていた。 「今日は忙しいのにすみませんでした」 「まあ、たまにはいいよ。今日はちょうど妻がいない日だったし。 じゃあまた明日」 「おやすみなさい」 手を振り車の姿が見えなくなるまで見送った。