ただ見ているだけではいられなくなった私は、彼のいる場所に歩み寄り、小さく声をかけた。 「今日も、シェイクスピアですか?」 突然、声をかけられた彼は少し驚いたように目をみはり、金属製のメガネのフレームを指先で押し上げると、手にしていた本を閉じた。 「そう。卒論のテーマでね。キミは・・・」