結局、あなたしか。

次の日、佐倉を連れてD組へ行った。

「たっくん狙わないでよ?!」

『狙わないよ…。
廣瀬くんに用事。』

「…合わないって言ってなかった?」

『何よ、にやにやして。
傘借りたから、返すだけだよ』

「ふぅ~ん」

教室に着いた。

でも

『いない?』

「風邪みたいでさ」

と、たっくん。

「お見舞い行ってあげたら?」

また、にやついた顔で佐倉が言う。

「今日も私、たっくんとだから」

『はいはい』

お見舞いね…。

でも、風邪は確実に私のせいだし。

どうしよう、行こうかな。

あ、家知らないじゃん。

悩んでいると

「どうしたん?」
と、萩田が声を掛けてきた。

『ん…私のせいで廣瀬くん
風邪ひいたみたいで』

「あ~そういえば太一風邪らしいな。
連絡先教えてやろうか?」

なんと…メアドをゲットしてしまった。

じゃあ、メールで家教えてもらって
傘返してサッと帰ろう!!


[すみません、原です。

私のせいで風邪ひいてしまったみたいで
ごめんなさい。

お見舞いに行くので
差し支えなければ家教えて下さい]


[駅の出口から左へ行って
薬局の3軒隣のマンションの301号室]

意外と早く返信がきた。


よし、傘返して、お礼して、
すぐ帰る!!

そう決めて、学校を出た。