「え?」 最後しか聞こえなかった。 「だから悪かったなって言ってんだろ。 結愛が帰った後いろいろあったんだよ。それでむしゃくしゃしてバンドを辞めるなんて言った……」 湊くんは切なそうに言った。 「聞いたよ?でも戻ってきてくれるよね? あたし……ボーカルはやっぱり向いてないし、バンド自体も湊くんがいないと締まらないから それに何より……湊くんがいてくれないと あたしが……さみしい」 涙を手で拭いながら湊くんに素直な気持ちを伝えた。