エルガがやはりこちらを見もせずに、ただ冷めた声で「そうか」と言った。
「死にたいなら、死ねばいい。お前が生きようが死のうが、俺は構わん」
その言葉に、私はギリと唇を噛んだ。
…ほら。このひとは、また。
残酷な言葉を、平然と吐く。
「ロジンカちゃん…」
俯く私を、テンとエリーが不安そうに見ている。
…どこが優しいんだ、この男の、どこが。
「…あなたはどうしていつも、そうなの」
やっと腹の底から絞り出した声には、わかりやすく怒りが含まれていた。
「そうやって、突然、突き放してくる」
顔を上げると、エルガはこちらを見ていた。
私の言葉など、全く気にもしていないような顔で。
「必要以上に、お前らに近づく気はない。俺に甘えるな」
「わかってるわよ!でも…!優しくしたかと思えば、残酷なことばかり言って!こっちはどうすればいいのかわからないわよ!」
はっきりして欲しい。
私はここに居続けるべきなのか、去るべきなのか。
エルガは、何も言わない。
それがどれだけ私を不安にさせるか、わかっているの。