白い手紙  ~ 二つの心~





 こそっと源田が俺にひそひそと話す。
 





「ちゃんと捕まえとかないと、他の奴

に獲られちゃうぜ?」




 はぁ...だから何だって言うんだ?
 
 第一俺には関係ないだろ。

 


 けど....。



 少しだけ源田さんの言った言葉が

 胸に刺さった。

 
 


 空が、他の男に...?

 あるわけない。綺麗って程もないこんな

 普通の女が??





「それじゃ、いってきまーす!」




「いく...!...てらっしゃい....」




 がらがらと空は行ってしまったらしい。

「さてと」と源田は両手を腰にあてる。




 今。何を言おうとしてた...?

 行くな?

 ここにいろ?

 そんなこと言って何になるんだ

 馬鹿らしい。