あ、雨が降り出した...。



 一旦立ち止まって病院の廊下から

 窓越しに外を眺める。


 店から買ってきた花を両手に抱えて

 姉のいる304号室へと向かった。




 コンコンッ―...。



「はい、どうぞー」



 ガラッとドアを開けるとにっこり

 微笑む姉の真子の姿だった。