「・・・おじゃましましたー。」




くるっときびすを返したその子。


逃げたよ、この子今逃げたよ!?



人の最中邪魔しておいて!!



「っちょっと、そこの君。」



先輩が私にブレザーを投げかけてくれてその子を呼び止めた。



恥ずかしくて、頭が噴火しそう。


よりによって、キスならともかく・・・



最中だったのに。



「あ~、このこと言わないんで。大丈夫ですよ。女好きな春樹先輩。」


「あっ・・・!待ちなさい!」




それだけ言うと手を振って図書館を出て行ってしまった。