走って走って・・・



---------バンッ!!!



おんぼろの図書館のドアを勢いよく開けた。


約束の時間から30分も過ぎてるけどまだいるかな?




「ぅお!?・・・杏か。」



声の主の顔を見て私は顔を綻ばせる。


私の彼氏、安藤春樹。


1つ上の学年の先輩。



「先輩!すいません・・・!教室でうとうとしちゃって!!」


「あはっ、そんなことだろうと思った。大丈夫だよ。じゃあ、一緒に勉強しよっか。」



「はいっ。」



さすが、先輩。


今から少し前に私の告白から付き合ってくれた先輩。


その日から私の人生は薔薇色。


ちょっと、大げさすぎかな?