私は、本屋でバイトをしている。 そして、その本屋は優の学校の近くにあり、毎朝一緒に家を出る。 それが、私の日課だ。 「行こう…姉ちゃん」 用意が出来た優が、私の手を引っ張る。 私は『ハイハイ』と言いながら、玄関を出て自転車に手をかけた。 「あれっ?」 「どうしたの?姉ちゃん。」 ポケットやカバンの中に手を突っ込み、何かを探る。 「自転車の鍵…忘れた。」 「姉ちゃんのドジ」