「ふざけんなよっ!バカ怜太!」 頬を叩かれたと認識するまでに数秒を要した。 驚きのあまり口をパクパクさせている俺に、理緒は続ける。 「…そんなにアタシが嫌い……か?」 目からは何かが零れおち、部屋に敷かれたカーペットを少しずつ濡らしていく。 顔を真っ赤に染め、目から落ちる涙を必死に隠そうとしているその姿はーーー 状況が状況なので決して口に出せないが、とても可愛く見えてしまった。