八月十日。

俺は彼女の家に遊びに来ていた。


一見、普通の部屋だが、クローゼットの中にはアニメのコスプレの洋服しかないし、棚の中もよく見たらフィギアばかりだというのは先程既に確認済み。

そんな部屋に二人きり。

全く胸は高鳴らない。


「ねぇ、怜太は“入れ替わり”ってあると思う?」


なんて、真顔でそんな事を聞いてくる彼女、結城理緒。