……秋山は病院の中庭のベンチに座っていた。 「秋山」 「……先生……」 俺は秋山の隣にそっと座った。 「どうした。らしくないぞ」 「やだなー……俺はいつもこんなんだって……」 そう言って……無理に笑顔を作る秋山。 「……秋山」 ……俺がもう一度名前を呼ぶと、秋山は悔しそうに顔を歪めた。 「……俺のせい……かな」 ……俺は秋山の顔をじっと見た。 ……飛田は秋山の足につまずいて転んだって言ってたっけ。 ……そうか……それで……。