……昔だったら。

過去のことを思ってもしょうがないけど、そんなことを考えてしまう俺がいる。


学生だったっていうのもあるだろうけど……毎日のように会っていたし、会わない日っていうのがそもそもほとんどなかった。


だからかもしれない。


だから……ただそばにいたい、というガキみたいな思いが俺の中を支配してるのかもしれない。


もし……幼なじみじゃなかったら。

こんな気持ちになることはなかったんじゃないか。

少しぐらい会えなくても平気だったんじゃないか。


「はぁ……」


こんなこと考えたってどうしようもないのは分かってる。

24にもなった男が何考えてるのか……。


「……アホらし」


一人で悶々と考えていたってしょうがない。

俺は立ち上がってキッチンへと向かおうとした。


……その時、俺のケータイがテーブルの上で震え出した。


「監督……?」


監督からのメール。

珍しいな……と思いながらも、メールを開いた。



そのメールの内容を見て……俺は驚愕した。