栞奈side

次の日の夜。

あたしは仕事帰りにケータイを見て時間を確認していた。


今頃は大和が先輩達と会ってる頃かな……。

きっと先輩達なら快諾してくれると思うけど……予定が合うかな……。


……あたしが心配しててもしょうがないか。


あたしはスーパーで買い込んだ食材を持ってある場所へと向かっていた。


「蓮ちゃん!」


ちょうど見覚えのある背中が見えて、あたしは声をかける。

蓮ちゃんはすぐに振り返ってあたしを見た。


「岬」


いつもと同じような蓮ちゃんなんだけど……やっぱりどこか暗い。

大和もその異変を見抜いていて、蓮ちゃんを一人にしないようにって今日も家に泊める予定らしい。

あたしは大和が先輩達と話をしてる間、蓮ちゃんの相手をすることを頼まれた。