・・・

移動中、私はずっと泣き続けた。

・・・

なぜ、秀は撃たれたの?

どこにも人影はなかった・・・

人の気配すら…感じなかった。

・・・

私だって、

秀を撃ってなんかない。

・・・

「…琴美」

「・・・」


「なぜ、貴女が刺客になったか、

お教えしましょうか?」


「・・・」

・・・

私は涙を拭いながら、

隆弘を見た。

・・・

「それは、貴女の体温が原因です」

「・・・」

体温?・・・どういうこと?


「貴女の体温が上がれば、

それを感知したセンサーが、働き、

銃を撃つ仕組みになっていました。

貴女目がけて・・・」