「咲良…」


大智が私を優しく抱きしめる。


突然のことでびっくりしたけど、そっと大智の背中に腕を回した。


密着する体に初めはドキドキしていたけど、徐々に心が落ち着いてきた。


こうやって触れ合うことが気持ち良い。


「さっきの委員長の告白を聞いてさ…」


大智の声が頭上から聞こえる。

どんな表情をしているのか見たいのだけど、ギュッとされていて、顔が動かせない。


「うん?」


とりあえず、返事はするけど、大智の胸の中からだから聞こえていないかも。


「先のことだけど、結婚するなら咲良としたいと思ってさ…」