部屋の隅でで足を抱えて、丸くなって、いろいろ考えた。


だけど、答えが出ない。


決めるのは私。お腹の中にある小さな命を行き場を決めるのは私しかいない。


♪~♪~♪

携帯が鳴り、ドキッとした。


「光太くん…」


大智の友だちで、明日香の元彼の光太くん。


「はい…」


光太くんに近くの公園まで呼び出された。


「顔色、良くないけど、大丈夫か?」


「うん、大丈夫だよ」


2人でベンチに腰掛ける。


「明日香から聞いたんだけどさ、俺が大智に話そうか?」


「えっ?だめ…、大智には何も言わないで。お願い」


産むにしても産まないにしても、大智には絶対知られたくない。