唇を塞がれて、戸惑った。


「ん…、ちょっ、大智。やめて…」


「やめない。好きだよ。咲良、大好きだよ。放さない」


優しく好きだという大智を拒めなかった。


私だって、大好きだから。


そして、大智は私をベッドに寝かせる。


「泣かないで。好きだから」


切ない顔で好きだと言う。


今、欲しい温もりを抱き締めた。

離れている間、ずっと欲しかった温もりだ。


何度も「好き」を繰り返しながら、優しく愛撫する。


私も「好き」を繰り返しながら、それを受け止めた。


大智が私の中に入った瞬間、涙が零れた。


決心した涙だ。