別れ道での約束

「大智にとって、どんな友だち?」


「ん…、大事な友だちだとは思っている」


「女の子として見ているの?」


「うん。実際女の子だからそう見てはいるけど、恋愛感情はないよ」


顔を上げて、私を見る。


「じゃあ、沙希ちゃんのこと好き?嫌い?」


「え?好きか嫌いかと聞かれたら、好きかな。友だちだから。でも、咲良に対する好きとは違う」


大智は自分の気持ちを正直に話してくれる。


「もし…、もしもよ。あたしがいなかったら沙希ちゃんと付き合った?」


「咲良がいなかったら?」


考え込む大智をじっと見つめる。