別れ道での約束

「どんなって、ただの友だちだよ」


大智の目が動揺している。


「他にも女の人いたよね。他の人とも腕組むことあるの?」


「いや…、ないな」


大智は嘘をつく人ではない。


「大智は沙希ちゃんのことをどう思っているの?向こうは今でも大智のことが好きだよね?きっと…」


「沙希には入学してから告白された。でも、俺は咲良がいるし、咲良が好きだからと断った」


大智が床を見つめながら話す。


「それで、納得してくれて、友だちならいいでしょ?って言われて、友だちとして接してきた」


友だちとして…、確かに最初はそうだったかもしれない。

問題はその先だ。