別れ道での約束

連絡をしないで、会いに行こうと思ったけど、もし行って留守だったら会えない。


せっかくの決心が揺らいでしまう。


朝、起きて一番にメールをした。


すぐに返信が届いた。


びっくりしていたけど、夜のバイトの時間まで会うことが出来るという。


「これから行くのか?」


今岡さんが心配そうな顔をする。


こんな顔も出来るんだと思ったら、何だか笑えた。


「何で笑う?」


いつもの不機嫌な顔に戻る。


「いえ、何でもないです。10時に約束しています」


「そっか、何かあったらいつでも連絡しろよ。どこにいても迎えに行ってやるから」