私たちの繋いだ手に願いを込める。


「ごめん…やっぱり別れよう。勉強に専念したいんだ。絶対に獣医になりたいから」


大智の意志は固いようだ。


「分かった。でも、たまにはメールでもいいから連絡ちょうだいね」


嫌だけど…納得しなければならない。

大智を困らせることはしたくない。


「咲良」


大智が立ち上がり、私の手を引く。

私も立ち上がって、向かい合う。


「咲良、18歳の誕生日おめでとう」


今日は私の誕生日だった。


「ありがとう」


「何年後になるか分からないけど、いつかここで結婚しよう」


結婚するという約束。