「あなたに認めないとか似合わないとか言われても、全然気にしない」


「何よ、それ…」


「つまり、あたしの方が大智に似合っているし、大智があたしを選んだのだから」


理不尽なことを言われて、大人しくしていられない。


言うべきことはしっかり言うんだ。


「何なのよ、図々しい人ね」


沙希ちゃんの紙コップを持つ手が震える。


「図々しいとかよく分からないんだけど」


「何で大智があなたみたいな人と付き合っているのか理解出来ない」


「理解してくれなくて、結構よ」


「とにかくあたしは絶対に諦めないし、大智と同じ大学に行くから」